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課税される所得金額とは?年収との違いや計算方法を解説します!

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税金について調べを進めるとキリがないほど、情報量が多いです。またインターネット上には誤った解釈がされているものが散見されます。確定申告や年末調整などで、これらのワードに触れる機会が多いこの時期に、年収や課税所得などを今一度、分かりやすく解説していきます。


1.

課税される所得金額は人によって異なる

 

年収≠課税所得

まず、年収=課税所得ではありません。

年収は個人の総所得にあたります。税金(所得税や住民税など)や保険料(健康保険料、厚生年金保険料など)が差し引かれていない額になります。

 

では、課税所得とは何か

所得税や住民税を計算するために必要なものが課税所得になります。課税所得は、同じ年収の人でも異なるので、年収500万円なら課税所得は◯◯万円という風に断定できないんです。

 

年収ー所得控除ー給与所得控除ー社会保険料控除=課税所得なんですが、所得控除が人によって様々です。全部で14種類もあります。

基礎控除 38万円

基礎控除は、ほかの所得控除のように一定の要件に該当する場合に控除するというものではなく、一律に適用され、金額は38万円です。

医療費控除 10万円を超えた分だけ

医療費控除額は200万円が限度になります。

実際に支払った金額から10万円ひいた額が控除の対象になります。

例えば、年間医療費が25万円の場合は、15万円が控除対象になります。

配偶者控除

所得金額が38万円以下の配偶者がいる場合、38万円の控除を受けることができます。

寄附金控除 ふるさと納税
雑損控除
生命保険料控除
地震保険料控除

すべてを書いていませんが、自分がどの控除が対象となるかを知る必要があります。基礎控除だけという方も多いのではないでしょうか。

 

サラリーマンには給与所得控除

収入 給与所得控除額
162万5,000円以下 65万円
162万5,000円超〜180万円以下 収入 × 40%
180万円超〜360万円以下 収入 × 30% + 18万円
360万円超〜660万円以下 収入 × 20% + 54万円
660万円超〜1,000万円以下 収入 × 10% + 120万円
1,000万円超 220万円

サラリーマンは給与所得控除が利用できます。

 

例えば年収500万円の場合の計算は、500万円×20%+54万円=154万円が控除できます。

 

社会保険料控除

サラリーマンの場合は、厚生年金保険料と健康保険料が一般的ですね。

平成30年度保険料額表(平成30年4月分から) | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

こちらに図があります。

 

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年収500万円の場合、月々は約42万円ですので、赤で囲った部分になります。

健康保険

39歳以下だと20,295円。40歳以上だと23,513.5円が健康保険料になります。

厚生年金保険料

37,515円となります。

いずれも通常は、会社と折半になっています。(20,295円+37,515円)×12=約69万円となります。

 

年間の社会保険料は39歳以下の場合は

 

年収ー所得控除ー給与所得控除ー社会保険料控除=課税所得なので、所得控除が基礎控除だけの場合だと、

500万円-38万円-154万円-69万円=239万円が課税所得となります。

 


2.

所得税の税率

 

日本は超過累進課税方式

所得税速算表
課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超330万円以下 10% 97,500円
330万円超695万円以下 20% 42万7,500円
695万円超900万円以下 23% 63万6,000円
900万円超1,800万円以下 33% 153万6,000円
1,800万円超4,000万円以下 40% 279万6,000円
4,000万円超 45% 479万6,000円

4000万円を超えると、所得税が45%になるのだなと一見するとそう見えるのですが、4000万円を超えた金額のみが45%の所得税がかかるということです。それが超過累進課税方式です。

 

先程の例の通り年収500万円の場合だと、課税される所得金額が239万円なので、195万円までは、5%の所得税、残り44万円(239万-195万)の税率が10%になるということです。

  • 195万円分の所得税=195万円×5%=9.75万円
  • 44万円分の所得税=44万円×10%=4.4万円

合わせて14.15万円が所得税になります。

 

速算表は早く計算できるようになっています。実際に計算してみます。

課税所得×税率-控除額なので、

239万円×10%-9.75万円=23.9万円-9.75万円=14.15万円

計算があいますね。

 

よって、年収が500万円で基礎控除のみ受けている方の所得税は14万円程度、月々1.2万円程度ということになります。

 


3.

課税所得と年収

 

年収500万円→課税所得239万円となりました。これは基礎控除のみなので、控除できる項目がもっと増えれば、課税所得はさらに少なくなります。

 

年収600万円の所得税場合

では、年収600万円ではどうでしょうか。

600万円-38万円-174万円-84万円=304万円が課税所得となります。所得税を計算しておくと304万円×10%-9.75万円=20.65万円になります。月々の所得税は1.72万円になりますね。

 

年収700万円の場合

では、年収700万円ではどうでしょうか。

700万円-38万円-190万円-100万円=372万円が課税所得となります。所得税を計算しておくと372万円×20%-42.75万円=31.65万円になります。月々の所得税は2.64万円になりますね。

 

年収800万円の場合

では、年収800万円ではどうでしょうか。

800万円-38万円-200万円-108万円=454万円が課税所得となります。所得税を計算しておくと454万円×20%-42.75万円=48.05万円になります。月々の所得税は4万円になりますね。

 

年収1000万円の場合

では、最後に年収1000万円ではどうでしょうか。

1000万円-38万円-220万円-117万円=625万円が課税所得となります。所得税を計算しておくと625万円×20%-42.75万円=82.25万円になります。月々の所得税は6.85万円になりますね。

 

年収 課税される所得 月々の所得税
500万 239万 1.2万
600万 304万 1.7万
700万 372万 2.6万
800万 454万 4万
1000万 625万 6.85万

39歳以下かつ、控除したのは基礎控除のみというシミュレーション表がこのような感じになります。

控除できる項目は人によって異なります。ライフステージによっても変化します。あくまで基礎控除のみ適応の目安ですが、ざっくりとこのような金額感というのを感じられると思います。

 

これらの年収の幅の場合は、課税される所得は、年収の5割~6割程度になっていますね。